『幸せはシャンソニア劇場から』の感想
2016/01/25
あけましておめでとうございます
…って、1月ももう終わりにさしかかってますが…(大汗)
リア充でもなんでもないんですが(哀)、オフラインが忙しかったこともあり、ブログは放置に放置を重ねてしまいました。。
サボりぐせがつくと、ますますサボっちゃう…。
今年も、ちょっといろいろ忙しくなりそうなんで、どの程度更新できるか分かりませんが、IL DIVOの来日公演もあるし、KYOもニューアルバムを出すらしいし、ぼちぼち書いていきたいなぁ…とは思っているので、マイペースにおつきあいいただけたら幸いです。
…ということで、今年もどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
んで。
今日はというと、実は、書きかけでほったらかしてた記事がありまして。
このままお蔵入りさせるのもアレなんで、アップしようかと思います。
ひさしぶりに映画の感想です。
…といっても、映画館にはしばらく足を運んでいないので、Huluで観た映画です。
Huluは、海外ドラマのラインナップはなかなか充実してるんだけど、映画のほうはイマイチ。
でも、時々掘り出しものの映画が入ってるので、たまに観てます^^
今回観たのは、仏・独・チェコ合作の映画『幸せはシャンソニア劇場から』(2008年)。
舞台は、第一次大戦と第二次大戦の戦間期、1936年のパリ。
不況による資金繰りの悪化から閉鎖に追いこまれた下町の劇場「シャンソニア」の裏方として長年働いていた主人公ピゴワルが、かつての仲間たちとともに劇場の再開に奮闘するお話です。
下町の劇場を舞台に、ユーモアと悲哀がうまくミックスされた、ホロリとさせながらも心温まる映画。
劇中で歌われる、レトロでありながらどこか現代的な雰囲気も感じさせる美しい楽曲の数々もとても素敵でした
以下、ネタバレありで感想書きます↓

…って、1月ももう終わりにさしかかってますが…(大汗)
リア充でもなんでもないんですが(哀)、オフラインが忙しかったこともあり、ブログは放置に放置を重ねてしまいました。。
サボりぐせがつくと、ますますサボっちゃう…。
今年も、ちょっといろいろ忙しくなりそうなんで、どの程度更新できるか分かりませんが、IL DIVOの来日公演もあるし、KYOもニューアルバムを出すらしいし、ぼちぼち書いていきたいなぁ…とは思っているので、マイペースにおつきあいいただけたら幸いです。
…ということで、今年もどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
んで。
今日はというと、実は、書きかけでほったらかしてた記事がありまして。
このままお蔵入りさせるのもアレなんで、アップしようかと思います。
ひさしぶりに映画の感想です。
…といっても、映画館にはしばらく足を運んでいないので、Huluで観た映画です。
Huluは、海外ドラマのラインナップはなかなか充実してるんだけど、映画のほうはイマイチ。
でも、時々掘り出しものの映画が入ってるので、たまに観てます^^
今回観たのは、仏・独・チェコ合作の映画『幸せはシャンソニア劇場から』(2008年)。
舞台は、第一次大戦と第二次大戦の戦間期、1936年のパリ。
不況による資金繰りの悪化から閉鎖に追いこまれた下町の劇場「シャンソニア」の裏方として長年働いていた主人公ピゴワルが、かつての仲間たちとともに劇場の再開に奮闘するお話です。
下町の劇場を舞台に、ユーモアと悲哀がうまくミックスされた、ホロリとさせながらも心温まる映画。
劇中で歌われる、レトロでありながらどこか現代的な雰囲気も感じさせる美しい楽曲の数々もとても素敵でした

以下、ネタバレありで感想書きます↓
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『イミテーション・ゲーム』の感想
2015/04/05
このあいだ、ずっと気になっていた映画『イミテーション・ゲーム』をようやく観にいくことができました
ベネディクト・カンバーバッチさんが、ナチス・ドイツの暗号エニグマを解読した数学者アラン・チューリング博士を演じてオスカーにもノミネートされたあの映画です。
私は、チューリング博士のことは知らなかったし、この映画についても↑の程度の予備知識しかもっていなかったので、戦時中の難解な暗号を解いた天才の物語なのかな…とか思って観に行きました。
…が、実際には、そんな単純な話ではなく、複数の要素が複雑に絡み合ったまるでパズルのような作品で、観終わったあとはいろいろと考えさせられました。
かといって、小難しくて訳わからん映画だったのかというと、そうではなく。
すっと心に沁みこむ作品でもあり、観終わったあとは、考えさせられるだけでなく、しんみりと切ない気持ちになりました。
オスカーに絡む映画だけあって、エンタメ娯楽作品ではありませんが、2時間近い上映時間ダレることもなく、最後まで楽しめる作品でもあり、さすが秀逸な映画だな…という印象です。
感想を書こうとするとネタばれは避けられないので、以下、感想は追記に書きます↓

ベネディクト・カンバーバッチさんが、ナチス・ドイツの暗号エニグマを解読した数学者アラン・チューリング博士を演じてオスカーにもノミネートされたあの映画です。
私は、チューリング博士のことは知らなかったし、この映画についても↑の程度の予備知識しかもっていなかったので、戦時中の難解な暗号を解いた天才の物語なのかな…とか思って観に行きました。
…が、実際には、そんな単純な話ではなく、複数の要素が複雑に絡み合ったまるでパズルのような作品で、観終わったあとはいろいろと考えさせられました。
かといって、小難しくて訳わからん映画だったのかというと、そうではなく。
すっと心に沁みこむ作品でもあり、観終わったあとは、考えさせられるだけでなく、しんみりと切ない気持ちになりました。
オスカーに絡む映画だけあって、エンタメ娯楽作品ではありませんが、2時間近い上映時間ダレることもなく、最後まで楽しめる作品でもあり、さすが秀逸な映画だな…という印象です。
感想を書こうとするとネタばれは避けられないので、以下、感想は追記に書きます↓
『英国王のスピーチ』を観ました。
2015/03/09
Huluで観た映画の感想シリーズです。
今回は、コリン・ファースが吃音症に悩まされるイギリス国王ジョージ6世を演じてオスカーを受賞した『英国王のスピーチ』。
アカデミー賞をとるような映画ってあんまり得意じゃないんですが、知り合いがすすめていたこともあって、観てみました。
物語は、幼いころから吃音に悩まされ、人と話したり、人前でスピーチしたりすることを苦痛に感じているものの、王家の次男として生まれた立場上、そうした場面を避けて通ることができないアルバート(バーティ、のちのジョージ6世)が主人公。
映画では、そんな彼の吃音の治療にあたることになった、オーストラリア出身の言語療法士ライオネル・ローグとの友情が描かれます。
この作品では、吃音の克服とならんで、王家の次男として本来なら王位を継ぐはずがなかったバーティが、シンプソン夫人との恋のために王位を捨てた兄・デイヴィッド(エドワード8世)の代わりに王座に就かなければならなくなり、そんな自分の運命を受け入れるまでの葛藤も描かれていました。
彼の場合、吃音症だからこそ、余計に王位に就くことに抵抗や恐れがあるんですよね。
20世紀の話ですから、国王となれば、ラジオなどで国民に直接語りかけなければならない機会も多くあり、彼にとってはそれがとてつもなく重荷だったわけです。
この映画は、そんなバーティが、型破りなローグと出会い、幼い頃のトラウマ、父や兄に対する複雑な思いと向き合いながら、吃音症を克服するとまではいかずとも、立派にスピーチができるようになるまでを淡々と描いていきます。
イギリス映画らしく、起伏のあまりない展開で、ともすれば退屈してしまいかねませんが、セリフに込められたウィットでくすっとさせるところが多々あるのが、これまたイギリス映画らしいところです。
ラストは、第二次大戦の開戦にあたって、ジョージ6世がラジオでのスピーチを成功させる…という場面で、長々とスピーチが続きますが、背景に流れるベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章の淡々とした力強いメロディがぐっとさせます。
変な話、開戦にあたっての国民へのメッセージの内容自体はあまり重要じゃないというか(ま、重要なんですけど)、映画的には、この長いスピーチをバーティがきちんと最後まで読むことができるか…ってところにポイントがあるので、内容はすっとんでしまいました。
そうそう、この映画では音楽が効果的に使われていて、モーツァルトの『フィガロの結婚』序曲や、クラリネット協奏曲第1楽章が流れたのは、モーツァルティアンの私にとってはポイント高かったです(笑)
基本的に、どちらかといえば地味で渋い映画ですが、なんといってもコリン・ファースとジェフリー・ラッシュという演技派俳優2人の競演が見どころでした(これまた渋いキャストだな)。
今回は、コリン・ファースが吃音症に悩まされるイギリス国王ジョージ6世を演じてオスカーを受賞した『英国王のスピーチ』。
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アカデミー賞をとるような映画ってあんまり得意じゃないんですが、知り合いがすすめていたこともあって、観てみました。
物語は、幼いころから吃音に悩まされ、人と話したり、人前でスピーチしたりすることを苦痛に感じているものの、王家の次男として生まれた立場上、そうした場面を避けて通ることができないアルバート(バーティ、のちのジョージ6世)が主人公。
映画では、そんな彼の吃音の治療にあたることになった、オーストラリア出身の言語療法士ライオネル・ローグとの友情が描かれます。
この作品では、吃音の克服とならんで、王家の次男として本来なら王位を継ぐはずがなかったバーティが、シンプソン夫人との恋のために王位を捨てた兄・デイヴィッド(エドワード8世)の代わりに王座に就かなければならなくなり、そんな自分の運命を受け入れるまでの葛藤も描かれていました。
彼の場合、吃音症だからこそ、余計に王位に就くことに抵抗や恐れがあるんですよね。
20世紀の話ですから、国王となれば、ラジオなどで国民に直接語りかけなければならない機会も多くあり、彼にとってはそれがとてつもなく重荷だったわけです。
この映画は、そんなバーティが、型破りなローグと出会い、幼い頃のトラウマ、父や兄に対する複雑な思いと向き合いながら、吃音症を克服するとまではいかずとも、立派にスピーチができるようになるまでを淡々と描いていきます。
イギリス映画らしく、起伏のあまりない展開で、ともすれば退屈してしまいかねませんが、セリフに込められたウィットでくすっとさせるところが多々あるのが、これまたイギリス映画らしいところです。
ラストは、第二次大戦の開戦にあたって、ジョージ6世がラジオでのスピーチを成功させる…という場面で、長々とスピーチが続きますが、背景に流れるベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章の淡々とした力強いメロディがぐっとさせます。
変な話、開戦にあたっての国民へのメッセージの内容自体はあまり重要じゃないというか(ま、重要なんですけど)、映画的には、この長いスピーチをバーティがきちんと最後まで読むことができるか…ってところにポイントがあるので、内容はすっとんでしまいました。
そうそう、この映画では音楽が効果的に使われていて、モーツァルトの『フィガロの結婚』序曲や、クラリネット協奏曲第1楽章が流れたのは、モーツァルティアンの私にとってはポイント高かったです(笑)
基本的に、どちらかといえば地味で渋い映画ですが、なんといってもコリン・ファースとジェフリー・ラッシュという演技派俳優2人の競演が見どころでした(これまた渋いキャストだな)。
映画『アメイジング・グレイス』感想(+ロココ・カツラ考)
2015/02/24
Huluで観た映画の感想シリーズ。
今回は、ヨアン・グリフィズさん主演で、ベネディクト・カンバーバッチさんも出ている『アメイジング・グレイス』。
タイトルにあるように、有名な「アメイジング・グレイス」の歌が出てくる映画ということで、この歌が作られるまでの経緯を描いた作品かと思って観たところ、たしかに歌は1つの重要な要素でしたが、奴隷貿易廃止を唱えて長年の苦闘の末、それを実現した政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの半生を描いた伝記映画でした。
いたって真面目に歴史を描いた硬派な作品でしたが、イギリスの奴隷貿易廃止の影には、いろいろな人たちの苦労があったのね…と興味深く観ました。
奴隷貿易を廃止するために奮闘した人たちを描いた作品なので、奴隷制と奴隷貿易の悲惨さは、彼らによって語られるだけですが、それでもその凄まじさ、非人間性は十分に伝わりました。
かつては奴隷船の船長で、その過去を悔い改めて「アメイジング・グレイス」の歌詞を書いたニュートンが語る、自分たちのほうがサルだったんだ…という言葉が心に残りました。
「アメイジング・グレイス」は、クラシカル・クロスオーバーでも定番曲になっていて、IL DIVOやサラ・ブライトマンも歌っていますが、この作品を観ると、それがただ単に「美しい曲」ではなかったことに気づかされました。
今後、この歌を聴くときは、今までと違った気持ちで聴くことになりそうです。
この映画…ほんとに真面目な映画だったので、クスリとさせるシーンすらほとんどなかったのですが、そんな中でカンバーバッチさん演じるピット首相(小ピット。…懐かしい!)は、いかにもイギリスっぽい皮肉なユーモアがあって、なかなかに良いキャラでした。
映画では、ピットとウィルバーフォースの友情が描かれますが、ウィルバー君は正統派な真面目君だったので、ピットとのコンビでちょうど良い感じでした。
個人的にはあと、チャールズ・フォックス卿のタヌキ政治家っぷりが気に入りましたw
ところで、物語はさておき、この映画のもう1つの魅力は、18世紀の衣装!
…っていうか、くるくるカツラ!!
あ、最近このブログにお越しの方や、検索でたまたまこの記事に行き当たったという方はご存知ないでしょうから、一応説明しておきますと…私は、PotCのノリントン提督にハマって以来、ロココ時代の白髪くるくるカツラが大好物です
なんじゃそら、あんなんどこが良いねん…という方は、「ジェームズ・ノリントン」とでもググってくださいませ。
そしたら、白髪カツラの魅力がちょっとでも分かる…かもしれない(笑)
…で、この『アメイジング・グレイス』に関しては、カツラの生え際密着度はPotCに劣るものの、なかなかにクオリティの高いカツラだったと思います!
しかも、出てくる俳優さんが整った顔の方が多いので、あのカツラが似合うんですよね。
カンバーバッチさんも、ブラウン、白髪、くるくる1個、くるくる2個…と多種多様なカツラをかぶってましたが、いずれもお似合い。
あと、白髪カツラに興味をもっている身としては、帽子みたいにカツラをぽいと脱いだりかぶったりするシーンや、脱いだカツラを置いておく台のようなもの(カツラ掛け?)、さらには台に引っかけたカツラにおもむろに小瓶から粉(小麦粉と思われ)を振りかけるシーンなど、18世紀の男性たちのカツラ・ライフの一端を、今まで観たどの映画よりも垣間見ることができたのが収穫でした♪
特に、小瓶のシーンは、朝、カツラの上から大量の小麦粉を振りかける…ってのは聞いたことがあったのですが、まさか日中にお直しまでしてるなんて思わなくて、すごくツボりました。
提督も、お直し用の小瓶持ち歩いてたのかなぁ…(笑)
…と、話が大幅にそれてる気がしますが、ともかくもいろいろと楽しみどころの多い映画だった…ってことで。
今回は、ヨアン・グリフィズさん主演で、ベネディクト・カンバーバッチさんも出ている『アメイジング・グレイス』。
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タイトルにあるように、有名な「アメイジング・グレイス」の歌が出てくる映画ということで、この歌が作られるまでの経緯を描いた作品かと思って観たところ、たしかに歌は1つの重要な要素でしたが、奴隷貿易廃止を唱えて長年の苦闘の末、それを実現した政治家ウィリアム・ウィルバーフォースの半生を描いた伝記映画でした。
いたって真面目に歴史を描いた硬派な作品でしたが、イギリスの奴隷貿易廃止の影には、いろいろな人たちの苦労があったのね…と興味深く観ました。
奴隷貿易を廃止するために奮闘した人たちを描いた作品なので、奴隷制と奴隷貿易の悲惨さは、彼らによって語られるだけですが、それでもその凄まじさ、非人間性は十分に伝わりました。
かつては奴隷船の船長で、その過去を悔い改めて「アメイジング・グレイス」の歌詞を書いたニュートンが語る、自分たちのほうがサルだったんだ…という言葉が心に残りました。
「アメイジング・グレイス」は、クラシカル・クロスオーバーでも定番曲になっていて、IL DIVOやサラ・ブライトマンも歌っていますが、この作品を観ると、それがただ単に「美しい曲」ではなかったことに気づかされました。
今後、この歌を聴くときは、今までと違った気持ちで聴くことになりそうです。
この映画…ほんとに真面目な映画だったので、クスリとさせるシーンすらほとんどなかったのですが、そんな中でカンバーバッチさん演じるピット首相(小ピット。…懐かしい!)は、いかにもイギリスっぽい皮肉なユーモアがあって、なかなかに良いキャラでした。
映画では、ピットとウィルバーフォースの友情が描かれますが、ウィルバー君は正統派な真面目君だったので、ピットとのコンビでちょうど良い感じでした。
個人的にはあと、チャールズ・フォックス卿のタヌキ政治家っぷりが気に入りましたw
ところで、物語はさておき、この映画のもう1つの魅力は、18世紀の衣装!
…っていうか、くるくるカツラ!!
あ、最近このブログにお越しの方や、検索でたまたまこの記事に行き当たったという方はご存知ないでしょうから、一応説明しておきますと…私は、PotCのノリントン提督にハマって以来、ロココ時代の白髪くるくるカツラが大好物です

なんじゃそら、あんなんどこが良いねん…という方は、「ジェームズ・ノリントン」とでもググってくださいませ。
そしたら、白髪カツラの魅力がちょっとでも分かる…かもしれない(笑)
…で、この『アメイジング・グレイス』に関しては、カツラの生え際密着度はPotCに劣るものの、なかなかにクオリティの高いカツラだったと思います!
しかも、出てくる俳優さんが整った顔の方が多いので、あのカツラが似合うんですよね。
カンバーバッチさんも、ブラウン、白髪、くるくる1個、くるくる2個…と多種多様なカツラをかぶってましたが、いずれもお似合い。
あと、白髪カツラに興味をもっている身としては、帽子みたいにカツラをぽいと脱いだりかぶったりするシーンや、脱いだカツラを置いておく台のようなもの(カツラ掛け?)、さらには台に引っかけたカツラにおもむろに小瓶から粉(小麦粉と思われ)を振りかけるシーンなど、18世紀の男性たちのカツラ・ライフの一端を、今まで観たどの映画よりも垣間見ることができたのが収穫でした♪
特に、小瓶のシーンは、朝、カツラの上から大量の小麦粉を振りかける…ってのは聞いたことがあったのですが、まさか日中にお直しまでしてるなんて思わなくて、すごくツボりました。
提督も、お直し用の小瓶持ち歩いてたのかなぁ…(笑)
…と、話が大幅にそれてる気がしますが、ともかくもいろいろと楽しみどころの多い映画だった…ってことで。
映画『砂漠でサーモン・フィッシング』の感想
2015/02/22
忘れないうちに…っと、Huluで観た映画の感想です。
ネタバレあります。
観たのはコレ↓
『砂漠でサーモン・フィッシング』という、ありえない感満点のタイトルの映画です。
でも、何気に、ユアン・マクレガー×エミリー・ブラントという、なかなかに豪華なキャスト。
何がきっかけだったかはすっかり思い出せないのですが、私、この映画がずっと気になってたんですよね。
予備知識とかはまったくなかったんだけど、タイトルとキャストが引っかかってた。
実際に観てはじめて知ったのですが、これ…イギリス映画なんですね。
製作は、BBCやKudos(『MI-5(Spooks)』の製作会社ですよね?)他。
…ってことで、イギリスとイエメンが舞台です。
映画は、イエメンの大富豪が考えた、自国で鮭釣りをできるようにするという夢見がちでありえないプロジェクトをめぐって、水産学者フレッド(ユアン・マクレガー)と大富豪の投資コンサルタント、ハリエット(エミリー・ブラント)を中心にした人間関係を描いています。
フレッドは、家庭より仕事優先の妻メアリーとの退屈な生活に何となく物足りなさを感じている、中年の地味な学者。
学者ですが、お役所勤めをして、政府の報告書なんかを書いてたみたい。
一方、ハリエットは、大手投資会社で働く有能なコンサルタントで、軍人の恋人ができたばかり。
クライアントであるイエメンの大富豪シャイフ・ムハンマドの人柄と理想に共感して、イエメン鮭釣りプロジェクトを推進することに。
当初は、砂漠で鮭釣りをするというプロジェクトを実現不可能でバカバカしいと考えていたフレッドですが、シャイフの人柄に触れ、ハリエットという美しく有能な女性と知り合ったことで、次第に乗り気に。
一方のハリエットは、最初は積極的にプロジェクトを推進していたものの、恋人のロバートがアフガニスタンに派遣され、任務中に行方不明になったことから、仕事に対するやる気を失ってしまいます。
…で、フレッドが不器用ながら励ましたことで、ハリエットはプロジェクトに復帰し、二人の関係が少しずつ良い感じになっていくと同時に、鮭釣りのほうもいよいよ不可能が可能に変わろうとするのですが…というお話。
イエメン鮭釣りプロジェクトの経過を中心に描いているのかと思いきや、お話はむしろ人間関係がメイン。
特に中盤からは、鮭釣りプロジェクトは、意外にもさくさく進んでる(笑)
プロジェクトXばりに、困難を乗り越えて鮭釣りプロジェクトの実現に至る道のりを描くのかと思ってたら、ま、一万匹の鮭の調達先ではひと悶着あったものの、実現不可能なプロジェクトと言っていたわりにはあっさり実現にこぎつけてるし。
…とはいえ、フレッドと妻メアリーの関係、フレッドとハリエットの関係、ハリエットとロバートの関係、さらにはシャイフと村の人々との関係は、最後まで波乱含み。
しかしまあ、最終的には、鮭釣りプロジェクトを通して共に汗を流し、価値観を共有したフレッドとハリエットはうまくいってめでたしめでたしのハッピーエンドです。
…ただ、アフガニスタンで死にかけて奇跡の生還を遂げたロバート君はあまりに気の毒でした。
彼が悪いわけじゃないんだけど、行方不明中に状況が変わってしまったんだよね。
でも、ハリエットが、冴えない(ちょっと変人でもある)学者のフレッドを選ぶのは、分かる気がする。
ロバート君は若くてイケメンだけど、鮭釣りプロジェクトやシャイフのことを理解できなかったし、一緒に苦労してプロジェクトを実現させたフレッドとハリエットのあいだには、ほかの人が入り込めない絆ができてたんだろうなぁ。
あと、なんだかんだでハリエットは、夢見る男性に弱かったのかも(笑)
ところで、この映画…私はすごくおもしろかったと思ったのですが、それは、フレッドとハリエットのラブストーリーが良かったってわけじゃなく。
何がおもしろかったって、イギリス映画らしい辛辣なジョークが満載なところが最高でした。
この映画で描かれる鮭釣りプロジェクトには、中東との関係悪化に直面するイギリス政府の思惑も絡んでいて、良いニュースで中東との友好をアピールしようとしているのですが、そのためにいろいろと企む首相府報道官のパトリシアのキャラクターが強烈でした。
釣り人人口が200万人と聞いたら、イコール大票田ととらえて、意気揚々と首相に釣り雑誌の表紙を飾ることをもちかけたり(笑)
鮭釣りプロジェクトが実現した暁には、外相をイエメンに派遣して、ロバートやシャイフとの釣りシーンをマスコミにアピールしようとしたり。
何が笑えるって、彼女と首相のメッセージのやりとりがシュールで辛辣すぎて。
3回くらいそのシーンがあったのですが、いちいち爆笑しました。
あと、フレッドの上司と環境局のやりとりと、一万匹の鮭をめぐるマスコミの反応も笑えた。
とにかくね…政治とかお役所に対するブラック・ジョークが絶妙で。
イギリスの映画やドラマを観てると、こういうウィットと皮肉に富んだ会話と笑いっていうのが、すごくうまいよね。
派手なリアクションで笑わせるより、こういう会話術でくすりとさせるような笑いが、私は好きです。
あ、最後にもう1つ。
この映画で、ちらっと出てくる外相を演じている俳優さん、ドラマ『MI-5 英国機密諜報部(Spooks)』でマルコム役を演じていたヒュー・サイモンさんでした。
なんだか嬉しかった~。
ネタバレあります。
観たのはコレ↓
![]() | 砂漠でサーモン・フィッシング Blu-ray (2014/07/09) ユアン・マクレガー、エミリー・ブラント 他 商品詳細を見る |
『砂漠でサーモン・フィッシング』という、ありえない感満点のタイトルの映画です。
でも、何気に、ユアン・マクレガー×エミリー・ブラントという、なかなかに豪華なキャスト。
何がきっかけだったかはすっかり思い出せないのですが、私、この映画がずっと気になってたんですよね。
予備知識とかはまったくなかったんだけど、タイトルとキャストが引っかかってた。
実際に観てはじめて知ったのですが、これ…イギリス映画なんですね。
製作は、BBCやKudos(『MI-5(Spooks)』の製作会社ですよね?)他。
…ってことで、イギリスとイエメンが舞台です。
映画は、イエメンの大富豪が考えた、自国で鮭釣りをできるようにするという夢見がちでありえないプロジェクトをめぐって、水産学者フレッド(ユアン・マクレガー)と大富豪の投資コンサルタント、ハリエット(エミリー・ブラント)を中心にした人間関係を描いています。
フレッドは、家庭より仕事優先の妻メアリーとの退屈な生活に何となく物足りなさを感じている、中年の地味な学者。
学者ですが、お役所勤めをして、政府の報告書なんかを書いてたみたい。
一方、ハリエットは、大手投資会社で働く有能なコンサルタントで、軍人の恋人ができたばかり。
クライアントであるイエメンの大富豪シャイフ・ムハンマドの人柄と理想に共感して、イエメン鮭釣りプロジェクトを推進することに。
当初は、砂漠で鮭釣りをするというプロジェクトを実現不可能でバカバカしいと考えていたフレッドですが、シャイフの人柄に触れ、ハリエットという美しく有能な女性と知り合ったことで、次第に乗り気に。
一方のハリエットは、最初は積極的にプロジェクトを推進していたものの、恋人のロバートがアフガニスタンに派遣され、任務中に行方不明になったことから、仕事に対するやる気を失ってしまいます。
…で、フレッドが不器用ながら励ましたことで、ハリエットはプロジェクトに復帰し、二人の関係が少しずつ良い感じになっていくと同時に、鮭釣りのほうもいよいよ不可能が可能に変わろうとするのですが…というお話。
イエメン鮭釣りプロジェクトの経過を中心に描いているのかと思いきや、お話はむしろ人間関係がメイン。
特に中盤からは、鮭釣りプロジェクトは、意外にもさくさく進んでる(笑)
プロジェクトXばりに、困難を乗り越えて鮭釣りプロジェクトの実現に至る道のりを描くのかと思ってたら、ま、一万匹の鮭の調達先ではひと悶着あったものの、実現不可能なプロジェクトと言っていたわりにはあっさり実現にこぎつけてるし。
…とはいえ、フレッドと妻メアリーの関係、フレッドとハリエットの関係、ハリエットとロバートの関係、さらにはシャイフと村の人々との関係は、最後まで波乱含み。
しかしまあ、最終的には、鮭釣りプロジェクトを通して共に汗を流し、価値観を共有したフレッドとハリエットはうまくいってめでたしめでたしのハッピーエンドです。
…ただ、アフガニスタンで死にかけて奇跡の生還を遂げたロバート君はあまりに気の毒でした。
彼が悪いわけじゃないんだけど、行方不明中に状況が変わってしまったんだよね。
でも、ハリエットが、冴えない(ちょっと変人でもある)学者のフレッドを選ぶのは、分かる気がする。
ロバート君は若くてイケメンだけど、鮭釣りプロジェクトやシャイフのことを理解できなかったし、一緒に苦労してプロジェクトを実現させたフレッドとハリエットのあいだには、ほかの人が入り込めない絆ができてたんだろうなぁ。
あと、なんだかんだでハリエットは、夢見る男性に弱かったのかも(笑)
ところで、この映画…私はすごくおもしろかったと思ったのですが、それは、フレッドとハリエットのラブストーリーが良かったってわけじゃなく。
何がおもしろかったって、イギリス映画らしい辛辣なジョークが満載なところが最高でした。
この映画で描かれる鮭釣りプロジェクトには、中東との関係悪化に直面するイギリス政府の思惑も絡んでいて、良いニュースで中東との友好をアピールしようとしているのですが、そのためにいろいろと企む首相府報道官のパトリシアのキャラクターが強烈でした。
釣り人人口が200万人と聞いたら、イコール大票田ととらえて、意気揚々と首相に釣り雑誌の表紙を飾ることをもちかけたり(笑)
鮭釣りプロジェクトが実現した暁には、外相をイエメンに派遣して、ロバートやシャイフとの釣りシーンをマスコミにアピールしようとしたり。
何が笑えるって、彼女と首相のメッセージのやりとりがシュールで辛辣すぎて。
3回くらいそのシーンがあったのですが、いちいち爆笑しました。
あと、フレッドの上司と環境局のやりとりと、一万匹の鮭をめぐるマスコミの反応も笑えた。
とにかくね…政治とかお役所に対するブラック・ジョークが絶妙で。
イギリスの映画やドラマを観てると、こういうウィットと皮肉に富んだ会話と笑いっていうのが、すごくうまいよね。
派手なリアクションで笑わせるより、こういう会話術でくすりとさせるような笑いが、私は好きです。
あ、最後にもう1つ。
この映画で、ちらっと出てくる外相を演じている俳優さん、ドラマ『MI-5 英国機密諜報部(Spooks)』でマルコム役を演じていたヒュー・サイモンさんでした。
なんだか嬉しかった~。