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リスボン条約。

2008/06/15
最近、諸事情でEUに興味津々な私。

昨日ぼけーっとニュースを聞いていたら、リスボン条約がアイルランドの国民投票で否決されたとか。

リスボン条約というのは、EUの新しい基本条約となるはずのもの。
去年の秋のリスボン欧州理事会で調印されたので、「リスボン条約」と呼ばれます。

日本でもかなり大きなニュースになっていたので、ご存知の方が多いですよね。

周知のように、条約というのは、調印するだけでは不十分で、そのあとに批准という過程があってはじめて発効します。
批准の方法は、議会での承認、国民投票など、国や場合によってもさまざまなわけですが…。

EUの歴史を振り返ると、条約批准のための「国民投票」がいかに危険なものかが分かります。
思えば、マーストリヒト条約でのデンマーク、ニース条約でのアイルランド、欧州憲法条約でのフランス、オランダ…と、条約批准が国民投票で否決された例は数多くあります。

今回のアイルランドでもそうらしいですが、一部を除く主要政党が一致して条約批准に賛成していてもこういう事態になるわけですから、世論というのは複雑ですよね。
実際、長ったらしいうえに難しい条約本文を完全に理解して投票にいどむ人なんてそうそういないわけですから、批准の否決には感情的な部分があるんだろうなぁ…と思ったり。
欧州統合がエリート中心に進められている…というような批判も一般レベルでは根深いみたいですからね。

まあ、そんなわけで、今回のリスボン条約の批准にあたっては、ほとんどの国が国民投票での批准を回避したわけです。
…が、アイルランドではそういうわけにはいきませんでした。
その結果がこれです。

これから、欧州統合をさらに深化させていく過程では、国民投票は多くの国で回避できないものとなると思います。
その中で、世論を欧州懐疑派に向かわないようにするのは、なかなか難しい舵取りになるんじゃないでしょうか???

さて、肝心のリスボン条約ですが、まずは19-20日のブリュッセル欧州理事会で今後の方針が話し合われることでしょう。
前回同じく批准を拒否したニース条約のときとは異なり、今回はアイルランド政府は国民投票の再実施には慎重のようです。
国民投票の再実施以外には、条約内容の見直し、あるいはアイルランドを準加盟とする…という選択肢もあるわけですが、いずれにしても困難な作業になるという見通しだとか。
加えて、いまだ8カ国で批准作業が終わっていないため、これらの国々での批准の賛否も気になるところです。
もちろん、これらの国々はアイルランドとは異なり議会での承認でOKなので、否決の危険度はかなり低めですが。

ともかくも、7月から議長国となるフランス&サルコジ大統領にとっては腕の見せ所ですね!
…というわけで、この先のリスボン条約の行方を見守りたいと思います

…と、今日は何だかお堅い話を書いてしまいました



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