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『ソフィー・マルソーの三銃士』感想♪

2009/05/18
今日は、このあいだ簡単に感想を書いたフランス映画『ソフィー・マルソーの三銃士』について、もうちょっとディープに語りたいと思います

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感想はネタばれありで行きたいと思いますので、未見の方はご注意を

…と、ネタばれありの感想に入る前に。

まずは、簡単なあらすじをご紹介。

17世紀フランス―…。

パリから遠く離れた修道院に、アフリカ人奴隷が逃亡してくる。
修道院長は即座に彼をかくまったが、追っ手の「赤いドレスの女」とその仲間たちの襲撃によって命を落としてしまう。

彼女の仇を討つため立ち上がったのは、幼い頃より修道院に預けられて育った娘エロイーズ。
彼女は、かつて近衛銃士として名を馳せたダルタニアンの娘であった。
修道院襲撃事件の背後に陰謀の臭いを嗅ぎ取ったエロイーズは、父親の助けを求めてパリへと旅立つ…。

まあ、こんな感じです。
あらすじというか、これはイントロですね

とにかく、この映画…めちゃくちゃオススメです
ほんとのほんとに久々にツボな映画を発見した…っていう感じ

同じく『三銃士』の「その後」を題材にした『仮面の男』とはまたちょっと違うんですが、これはこれで面白いかと

比べてみると、『仮面の男』よりも本作の方がどっちかっていうとコメディ寄りな感じ。
でも、終始ふざけたコメディ…ってわけじゃなく、シリアスとコメディをバランスよく配分してるところが良かったです。

衣装は、『仮面の男』の方が私好みですね。
あと、キャスティングの男前度も(笑)

でも、セリフの小気味よさと、ユーモアは、私的にかなり評価高いです

音楽はまあまあ。
風景は美しいです

とにかく、観て損はないと思います、多分。
興味のある方はぜひぜひ一度観てみてください

…と、ここまで書いといて、いよいよネタばれありの感想です↓
感想…何から書こう???

まずですね、三銃士モノとの比較について。

この映画は、私にとって3作目となる『三銃士』モノ。

ちなみに、今までに観たのは、クリス・オドネル主演の『三銃士』と『仮面の男』の2作です。

最初に観たのが、『仮面の男』。
それにハマりまくって、他の作品も気になって観たのが、クリス・オドネル主演の『三銃士』。

『仮面の男』については、今さら語るまでもないくらい、これまでマニアックに熱く語ってきたわけですが…。

クリス・オドネル主演の『三銃士』については、私はイマイチ…とか思ってしまったので、1回観たきりであんまり記憶に残ってません
『仮面の男』での四銃士があまりにも素敵すぎたので、『三銃士』の方は随分色褪せて見えてしまった…というのが本音なのです…

…というわけで、『仮面の男』のあと、クリス・オドネル主演の『三銃士』を観て以来、『仮面の男』の四銃士のイメージを崩すような三銃士モノを観たくないなぁ…とか思ってしまった私。
そんなわけもあって、今になるまで、この『ソフィー・マルソーの三銃士』も観なかったんですが。。。

うん、観てよかった

本音の本音の感想で、超個人的に好みランキングをつけると、こんな感じ↓

『仮面の男』>『ソフィー・マルソーの三銃士』>>>>>>>『三銃士』

…クリス・オドネル主演の『三銃士』のファンの方とかいらっしゃったら、ごめんなさい

『ソフィー・マルソーの三銃士』(以下、「本作」)は、『仮面の男』と同じく、『三銃士』の「その後」を描いているわけで、2作はわりと似たような時期を舞台にしています。
いわゆる若かりし頃の三銃士モノとは違って、国王はルイ13世ではなくルイ14世、枢機卿はリシュリューではなくマザランになります。

そしてもちろん、本作に登場する四銃士は、若いおにーさんではなく、おじさまたち。

体力の衰えやら持病やらを気にしてるあたりは、『仮面の男』とかぶります。
…でも、本作の方がより老いをひしひしと感じてるみたい(笑)
それをネタにしたセリフも結構ありました。

ちなみに、ルックスと中身について。

渋さ&二枚目度で言うと、『仮面の男』の方が断然上だと思います。
何ていうかね…『仮面の男』での四銃士は、全般的にマジメでシリアスだったよ。
でも、本作は、老いても暴れもののガスコンたる四銃士…という感じで、マジメというよりはお茶目、二枚目というよりは三枚目なおじさまたちという感じ。
カッコいい…というよりは、なんともとぼけて可愛らしかったです

そんなわけで、2作の四銃士のタイプはちょっと違うんですが、本作のおじさま四銃士もなかなか良かったです!


さて、そろそろ、個別にマニアック話をしましょう。


キャラクター別に書いてみようかな。
まずは、じゃあ、ダルタニアンから。

ダルタニアン

本作のダルタニアンは、『仮面の男』のダルタニアンとは随分違うキャラです。念のため。
なんていうか…『仮面の男』でのダルタニアンって、すっごーくっ二枚目でむしろマジメでシリアスなキャラだったじゃないですか?

…が、本作のダルタニアンは、やたらめったら人間くさい。
そして、短気で猪突猛進タイプの典型的ガスコン。
デュマの『三銃士』的には、こっちの方が原作に忠実なのかも?

まずですね…。

本作のダルタニアンが置かれてる境遇っていうのは、銃士隊長をやめてパリの下町(場末?)の家(…というか、間借りして?)に住みつつ、若者に剣術を教えて生計をたててる…というもの。

そしてそして、ダルタニアンが銃士隊長をやめた理由っていうのがまたオイオイ…という感じ。
本作のダルタニアン…お酒を飲みすぎて酔った勢いで、まだ子供のルイ14世に暴言を吐いちゃったらしい

そして、「この年になると、過去の栄光と思い出だけが友達さ!」みたいなノリで、たそがれちゃってます…。

さらに、長年会っていなかった娘のエロイーズがたずねてくると、パパ・ダルタニアンは、娘をどうあつかったらよいのかさっぱり分からず、右往左往…。
そんな父娘2人の歩み寄りもまた、本作の見どころなのですが。

演じてる俳優さんは、なかなか端正なお顔立ちなんですが、『仮面の男』のダルタニアンのような二枚目的オーラはまったくなく、むしろおとぼけでラブリーな印象。
銃士隊をやめちゃってる設定なので、例の制服を着た場面はなくて、レースの袖飾りのついた茶色っぽい衣装をずっと着てました。

ダルタニアンがらみでおもしろかったのは、アトスの墓場でのシーン。(←↓決定的なネタばれなので伏字にしときます。知りたい方は反転してご覧下さい)

なぜだか死んでることになっていたアトスのお墓で、ダルタニアンは娘との接し方が分からんよ…みたいに悩みを吐露するんですが。。
その最後で、「無口なのは昔から変わらんな」とかって言ってました(笑)
お墓の中から返事が聞こえたらコワイって!
そして、その後、アトスが生きてたことが分かった場面では、「墓の前で涙したぞ!」みたいなことも言ってました。


こうやって文章にしてしまうと、あんまり面白くないかもですが、実際の場面では面白いセリフだと思えました。

そうそう。
あと、元?従者のブランシェの食料品屋でのシーンも笑えました。
ブランシェの店からパテやらテリーヌやらをくすねた挙句、4000リーヴルも巻き上げちゃってるし

アラミス

これまでの記事でしつこく書いてきたとおり、私は、『仮面の男』では、アラミスのファン
…というわけで、本作でも気になるのは、アラミスなのですが。。
うん、意外に違和感はあまりなかったです。

本作でのアラミス…どっかの司教様だったようですが、やたらと宗教くさいところと、にもかかわらずめちゃくちゃ野心家なところは健在でした。
四銃士きっての「知性派」を気どってるところとかも(笑)

アラミス関連で1番面白かったのは、船上のシーン。

敵のクラサック公爵の奴隷貿易船での戦いを制した四銃士たち。
にもかかわらず、クラサック公爵もエロイーズも見つからない。
…と、戦いの最中のどさくさにまぎれて、エロイーズの婚約者である詩人のカンタンが、瀕死の敵一味の男に神父と間違われ、懺悔としてクラサック公爵の陰謀を聞き出していたわけですが。
その情報を盾にとって、エロイーズとの結婚をダルタニアンに許してもらおうとするカンタンに、「待った!」が入ります。

…そう、アラミスです。
曰く、「懺悔を聴くのは神父の仕事だ!君がしたことは、職務の侵害だ」…とか何とか。(正確なセリフは忘れましたが
…で、カンタンに対して、懺悔は本来「私」に対してなされたものだから、その内容を教えろ…とな

でも、アラミスの真の狙いは、聖職者としての職務をまっとうすることなどではなく。
カンタンから聞き出した情報を利用して、カンタンとも取り引きして、アングレームの司教区をゲットすることだったのです…。
カンタンに、私が欲しいのはアングレームの司教区だ…と覚えこませるアラミス。
アラミスらしいというか、何というか…。

しかし、そういうアラミスが好きなのです、私は(笑)

アトス

本作のアトスがまた…めちゃくちゃクセ者でして
決定的なネタばれになるので、とりあえずアトスについては反転で↓

本作でのアトス…冒頭では、というか中盤or後半まで死んでることにされてます。なぜか。
理由は説明されないんだけどね。

でも、実は死んでるわけじゃなくて、なんとなんと!
マザラン枢機卿の間者をつとめていたんです(汗)

マザランも、自分の間者がアトスだとは知らないみたいだったし、銃士の面々もみんなアトスが死んでると思ってたみたいで…。
再会の場面では、上にも書いたように、ダルタニアンは「墓の前で涙したぞ!」って言ってるし、アラミスにいたっては「ミサまであげたぞ」って言ってました(笑)
…あれは誰のお墓だったんだ???

このマザランの間者…映画の結構最初の方から出てるんですが、名前は明かされません。
やたらと出番は多いので、もしや…???と私も思ったんですが。

実は暗号でも何でもないカンタン作の詩を陰謀を示す暗号と思い込んで、自信満々に勝手な解釈をしたり、マザランにいろいろと間違った助言をしたり、敵方のクラサック公爵にふるまわれたコーヒーを気に入ったり…と、なんだか見た目有能そうなのに大分抜けてる間者アトス。

そしてそして、このアトス…黒い眼帯で片目を覆い隠してるんですが。
実は、両目とも見えるんだとか。
じゃあ、なんで眼帯してるの?…というわけですが、それが爆笑モノで…。
曰く、「間者らしく見せるテクニックだ」(笑)
なんで、別にどちらの目も見えるわけなので、戦いの途中に眼帯の向きを変えちゃったり。
「片目ずつ目も休まる」そうですよ。
何ともふざけたアトスでございます(笑)

あ、あと、アトスが2回ほどやってた、「モンパルナスのヘビ」とかいう剣技もふざけてたなぁ。
すごいんだか、何なんだか。


↑アトスおわり。

あと、ポルトスについても書かないといけないんだけど、ポルトスはイマイチ出番も少なくて、それほど書くことがない気がするので、そのほかのメンバーについて。

マザラン枢機卿

何気に、本作で私がかなーり気に入ったのが、このマザランです
本作でのマザランは、全然悪役ではなくて、クラサック公爵一味の陰謀を暴こうとする側なんですが。
狡猾そうに見せつつも、かなり抜けててお茶目なおじさんでした。

エロイーズの婚約者である詩人のカンタンが、どうやらマザランを風刺した詩を書いてるようなんですが、そのカンタンがパリに戻ってきたと部下が報告する場面が面白かった!
カンタンはマザランのことを「赤ネズミ」とか「ケチ」とか書いてたみたいで、それに対して、マザランは、カンタンを逮捕してバスティーユに投獄することを認める書類にサインしつつ…「ケチだというなら、タダで泊めてやろう」…って(笑)
ナイスなセリフです。

あと、16歳になって、親政を開始するルイ14世にマザランがアドバイスするシーンも、歴史好きにはニヤリとさせる場面でしたね。
パリはよくないからヴェルサイユに住むのが良いだとか、コルベール他を重用しろだとか…。
まさに後の歴史を予言したセリフです。

でも、大事なのは、彼が言ったことよりも、言わなかったこと。
アドバイスを終えてルイ14世の部屋を出たマザラン。
「おっと忘れてた!」と思い出したのは、「ナントの勅令の存続」。
でも、「ま、いいかっ!」って感じで、国王に言わないまま、放っておくことに…。
コレ、のちにルイ14世がナントの勅令を廃止して、フランスからユグノーが国外へ去っていく事態をまねいたことを、ちょっと風刺(?)してるんですね。

そうそう。
マザランは、イタリア人なので、彼のセリフはイタリア訛りのフランス語でした。

エロイーズ

最後の方になってしまいましたが
本作の主役は、このエロイーズ・ダルタニアン。
ダルタニアンとコンスタンスの娘で、お仕事柄、旅回りが多いパパ・ダルタニアンによって、クラサック領の修道院に預けられていた模様。

父親ゆずりなのか、めちゃくちゃお転婆な彼女。
でも、気の強いところはコンスタンス譲りらしい…(パパ・ダルタニアン談)。

最初の修道院でのシーンでは、棍棒?鉄パイプ?(…じゃないよね)を振り回すし、のちのちは剣を振り回すし…。
でも、剣術は習ったわけではないらしく、わりとめちゃくちゃ。

修道院での服装と、コンスタンスの黄色いドレス以外は、ずーっと男装だったエロイーズ。
ドレスよりも男装の方が似合ってました(笑)

カンタン

エロイーズがパリへの道中で出会った詩人の青年。
詩人なだけあって、体育会系じゃないらしく、乗馬もイマイチ、剣術もイマイチ。
本作を通じて、ヘタレっぷりをアピールしてました(笑)

そして、肝心の詩の方も…。
エロイーズにおくった恋愛詩が、のちのち陰謀を示す暗号メモと間違われるんですが、間違われた原因は、どうやら詩の駄作っぷりにあった模様で。
詩を読んだマザラン&アトスは、「詩としてはあまりにひどいから、暗号に違いない」みたいなことを言ってました。
ちなみに、その詩は何度も出てくるので、冒頭を覚えてしまいましたが…
「Danse, papillon, danse...(舞え、蝶よ、舞え)」(←スペルは怪しい)みたいな感じでした。

そうそう。
このカンタン君。
オーランド・ブルーム系のなかなかの美青年でしたよ。

エグランティーヌ

「赤いドレスの女」エグランティーヌ。
字幕では出てないけど、どうやらエグランティーヌ・ド・ロシュフォールとか何とかって言ってるような気が…。

彼女は、クラサック公爵とつるんで陰謀をたくらんでたのですが。。
物語の前半ではすっごーく悪女!って感じなんだけど、後半では、彼女の人生がなかなか不幸なものだったこととかが分かって、ちょっと憎めない奴…という印象になりました。


あと、クラサック公爵とか、ブランシェとかもいるんですが、長くなってしまったので、省略。

とにかく、全体としては、本当にバランスのよい、面白い映画だと思います。
なんか、DVDが絶版?みたいなので、また再発売されるといいんですが。。
中古かAmazonマーケットプレイスで買おうかなぁ???

それから、フランス語を勉強してる私的には、フランス語の勉強という意味でも、とっても良い映画でした
古い時代を舞台にしてる映画なんで、まああんまり使えない単語とかも多いんですが、日常会話で使える表現が結構登場していて、勉強になりました。
あと、フランス語字幕がないのが残念ですが、日本語字幕を見ながら聞いてると、結構聞き取れたりして、リスニングの練習にもなるかもー…って感じです。

1週間のレンタルだったので、忙しかったこともあって、2回しか観られなかったんですが、また観たいなぁ。

…以上、『ソフィー・マルソーの三銃士』のネタばれありマニアック感想でした。
めちゃくちゃ長くなってしまいました
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