『ヴィクトリア女王―世紀の愛』の感想
2013/09/27
せっかくHuluの会員登録したんだから、時間が許すかぎり(…ってほんとは忙しいんだけどさ)ラインナップに入ってる映画とかドラマを観ようと思ってる今日この頃です。
…で、観たかったけど観そこねてた映画ってことで、『ヴィクトリア女王―世紀の愛』を観ましたよ。
Huluは、映画のラインナップはあんまり充実してないんだけど、それなりに観たい映画が入ってるので、レンタルすること思えば、ありえないくらいお得です~!
さてさて、肝心の映画の感想です。
この映画は、エミリー・ブラントがヴィクトリア女王を、ルパート・フレンドがアルバート公を演じています。
もちろん、邦題の「世紀の愛」ってのは、この2人のことね。
ヴィクトリア女王とアルバート公の仲の良さは有名ですからねー…。
…って!
実際に観てみたら、ヴィクトリア女王とアルバート公の恋愛は、物語の一要素にすぎませんでした。
もともと、原題は「The Young Victoria」なので、「世紀の愛」という誤解を招くタイトルは、邦題独自のものみたいです。
ま、個人的には、かならずしもラブストーリーを期待して観たわけじゃなかったんで、肩すかしくらってがっかり…ってことはありませんでしたけどね。
映画は、アルバートとの恋を絡めながらも、女王として自立していくまでの若き日のヴィクトリアの半生を描いたものです。
個人的に印象に残ったのが、物語の前半では、ヴィクトリアのセリフでやたらと「not mine」っていうのが出てくるんだけど、後半には出てこなくなることでした。
最初、母親のケント公妃やその側近的ポジションの公爵家の家令コンロイの意のままにされようとしていたヴィクトリアは、常に他人の思惑に踊らされてたんですよね。
それを息苦しく思っていた彼女の前にあらわれたのが、アルバートと、政治家のメルバーン卿。
メルバーンは、若くて経験不足のヴィクトリアを導き、ヴィクトリアはヴィクトリアでメルバーンを信頼していくんだけど、そのせいでスキャンダルになったり。
…で、ヴィクトリアは、アルバートを夫に選ぶわけですが、まあそれもすんなりとうまくいくわけじゃなく。
女王としてのプライドや、夫であるアルバート側の疎外感やなんかが衝突して、喧嘩したりもするんだけど、最後はアルバートがヴィクトリアを凶弾から救ったことで、うまくいく…という。
いわゆる、失いそうになってはじめてその大切さを思い知る…的な展開で、少々ベタですが。
でもまあ、この狙撃事件自体は、実際にあったことなんですね。
それで、メルバーンもアルバートのことを認め、コンロイや母とともに、ヴィクトリアに強い影響を与えていたガヴァネスのレーツェンも宮廷から追放され、アルバートは、宮廷で確固たる地位を得て、2人は、ともに大英帝国を統治した…というところで終わり。
ヴィクトリアの導き手であったメルバーンとも、対等な関係とでも呼べるものになって、真の意味で彼女が自立した…ってことなんでしょうね。
アルバートとの関係も、主従じゃなくて、対等なパートナーというか。
そういうわけで、ラブストーリーというよりも、一人の女性の自立を描いた物語だと思います。
***
ヴィクトリアを演じるのは、エミリー・ブラント。
なんとなく濃い目のアイメイクをした姿を見知っていたので、クラシカルなナチュラル?メイクのヴィクトリア役は、意外でした。
年齢のわりに幼く見えるときがあるかと思えば、大人の女性に見えるときもあって、自立していく若い女性を描いたこの映画には、なかなかハマり役だったと思います。
髪型のせいもあって、若い頃のヴィクトリア女王の肖像画とちょっと似てる感じでした。
彼女が着ていたすみれ色のドレス…すごく素敵でした。
ああいう色、好きなんだよね。
そして、アルバート公を演じるのは、ルパート・フレンド。
『プライドと偏見』のときも思ったけど、オーランド・ブルームと似すぎです。
ルーク・エヴァンスもオーランド・ブルームと似てるし、世の中には似た人が3人いるって、まんざら嘘でもないな。
ただ、ルーク・エヴァンスがオーランド・ブルームより鋭い感じがする一方、ルパート・フレンドは、オーランド・ブルームより童顔ぽいですね。
顔がちっちゃくて童顔なので、ハンサムなんだけど、19世紀のもみあげスタイルがいまひとつ似合いません。
とはいえ、少々頼りなげなほうが、当初は迷ったり戸惑いながらもヴィクトリアを支えていくことを決心する、若かりし頃のアルバートには合ってるのかな。
そうそう、ヴィクトリアの母、ケント公妃の侍女役…なんと『MI-5』シーズン8でルーカス・ノースの恋人サラ・コールフィールドを演じた女優さんでした。
こんなところで見つけてびっくり!
***
そういうわけで、ラブストーリーを期待するとがっかりするかもしれませんが、イギリスの歴史に興味があればきっと楽しめる映画だと思います。
あと、一人の女性の自立までの物語としても興味深いです。
女王といっても、フツーの女の子っぽいところが良かったです。
おまけで、ヴィクトリア女王について、おすすめの本をば紹介しておきます。
くわしくは、以前の記事に書いてるので、そちらをどうぞ。
映画とあわせて読んでみるのもいいかも。
…で、観たかったけど観そこねてた映画ってことで、『ヴィクトリア女王―世紀の愛』を観ましたよ。
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Huluは、映画のラインナップはあんまり充実してないんだけど、それなりに観たい映画が入ってるので、レンタルすること思えば、ありえないくらいお得です~!
さてさて、肝心の映画の感想です。
この映画は、エミリー・ブラントがヴィクトリア女王を、ルパート・フレンドがアルバート公を演じています。
もちろん、邦題の「世紀の愛」ってのは、この2人のことね。
ヴィクトリア女王とアルバート公の仲の良さは有名ですからねー…。
…って!
実際に観てみたら、ヴィクトリア女王とアルバート公の恋愛は、物語の一要素にすぎませんでした。
もともと、原題は「The Young Victoria」なので、「世紀の愛」という誤解を招くタイトルは、邦題独自のものみたいです。
ま、個人的には、かならずしもラブストーリーを期待して観たわけじゃなかったんで、肩すかしくらってがっかり…ってことはありませんでしたけどね。
映画は、アルバートとの恋を絡めながらも、女王として自立していくまでの若き日のヴィクトリアの半生を描いたものです。
個人的に印象に残ったのが、物語の前半では、ヴィクトリアのセリフでやたらと「not mine」っていうのが出てくるんだけど、後半には出てこなくなることでした。
最初、母親のケント公妃やその側近的ポジションの公爵家の家令コンロイの意のままにされようとしていたヴィクトリアは、常に他人の思惑に踊らされてたんですよね。
それを息苦しく思っていた彼女の前にあらわれたのが、アルバートと、政治家のメルバーン卿。
メルバーンは、若くて経験不足のヴィクトリアを導き、ヴィクトリアはヴィクトリアでメルバーンを信頼していくんだけど、そのせいでスキャンダルになったり。
…で、ヴィクトリアは、アルバートを夫に選ぶわけですが、まあそれもすんなりとうまくいくわけじゃなく。
女王としてのプライドや、夫であるアルバート側の疎外感やなんかが衝突して、喧嘩したりもするんだけど、最後はアルバートがヴィクトリアを凶弾から救ったことで、うまくいく…という。
いわゆる、失いそうになってはじめてその大切さを思い知る…的な展開で、少々ベタですが。
でもまあ、この狙撃事件自体は、実際にあったことなんですね。
それで、メルバーンもアルバートのことを認め、コンロイや母とともに、ヴィクトリアに強い影響を与えていたガヴァネスのレーツェンも宮廷から追放され、アルバートは、宮廷で確固たる地位を得て、2人は、ともに大英帝国を統治した…というところで終わり。
ヴィクトリアの導き手であったメルバーンとも、対等な関係とでも呼べるものになって、真の意味で彼女が自立した…ってことなんでしょうね。
アルバートとの関係も、主従じゃなくて、対等なパートナーというか。
そういうわけで、ラブストーリーというよりも、一人の女性の自立を描いた物語だと思います。
***
ヴィクトリアを演じるのは、エミリー・ブラント。
なんとなく濃い目のアイメイクをした姿を見知っていたので、クラシカルなナチュラル?メイクのヴィクトリア役は、意外でした。
年齢のわりに幼く見えるときがあるかと思えば、大人の女性に見えるときもあって、自立していく若い女性を描いたこの映画には、なかなかハマり役だったと思います。
髪型のせいもあって、若い頃のヴィクトリア女王の肖像画とちょっと似てる感じでした。
彼女が着ていたすみれ色のドレス…すごく素敵でした。
ああいう色、好きなんだよね。
そして、アルバート公を演じるのは、ルパート・フレンド。
『プライドと偏見』のときも思ったけど、オーランド・ブルームと似すぎです。
ルーク・エヴァンスもオーランド・ブルームと似てるし、世の中には似た人が3人いるって、まんざら嘘でもないな。
ただ、ルーク・エヴァンスがオーランド・ブルームより鋭い感じがする一方、ルパート・フレンドは、オーランド・ブルームより童顔ぽいですね。
顔がちっちゃくて童顔なので、ハンサムなんだけど、19世紀のもみあげスタイルがいまひとつ似合いません。
とはいえ、少々頼りなげなほうが、当初は迷ったり戸惑いながらもヴィクトリアを支えていくことを決心する、若かりし頃のアルバートには合ってるのかな。
そうそう、ヴィクトリアの母、ケント公妃の侍女役…なんと『MI-5』シーズン8でルーカス・ノースの恋人サラ・コールフィールドを演じた女優さんでした。
こんなところで見つけてびっくり!
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そういうわけで、ラブストーリーを期待するとがっかりするかもしれませんが、イギリスの歴史に興味があればきっと楽しめる映画だと思います。
あと、一人の女性の自立までの物語としても興味深いです。
女王といっても、フツーの女の子っぽいところが良かったです。
おまけで、ヴィクトリア女王について、おすすめの本をば紹介しておきます。
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くわしくは、以前の記事に書いてるので、そちらをどうぞ。
映画とあわせて読んでみるのもいいかも。
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