ターナーとLOTR/The Hobbit
2014/03/29
感想の続きを書かないといけないのに、なんだか違う話題ですみません
実は、昨日、神戸で開催中のターナー展に行ってきました。
ターナーは、もともとわりと好きな画家の1人なんですが、展覧会を見ながら、ふとトールキンの世界…というより、PJによるLOTRとホビットの映画との親和性のようなものを、勝手に感じていました。
そういえば、私がターナーとLOTRとの結びつきを最初に感じたのは、『王の帰還』を最初に観たときでした。
ラスト、フロドが灰色港から西へと去っていく場面…あれを観て、ターナー…というよりは、ターナーの有名な作品「カルタゴを建設するディド」の元ネタとなった、17世紀フランスの画家クロード・ロランの「シバの女王の上陸」とすごくよく似ていると思いました。
このクロードの「シバの女王の上陸」では、手前に陸地があって、両側に壮麗な建物、向こう一面に広がるのは海で、空には低い位置に太陽が描かれています。
逆光で描かれているのでドラマチックですが、その反面、荒々しさは一切なく、とても静謐な雰囲気が漂っています。
ご存知ない方はググっていただければ分かりますが、逆光・海・壮麗な建物・静謐さ、色合いにいたるまで、まさに灰色港そのものです。
さて、ターナーは、クロードと同時代の画家ではありませんが、彼をライバル視していたらしく、この「シバの女王の上陸」を完全に意識した作品をいくつか描いています。
その中の1番有名な作品が、「カルタゴを建設するディド」です。
…で、映画の中の灰色港の風景とターナーやクロード・ロランの作品がすごくよく似てると思ったものの、たまたまかと思っていたら。
LOTRのDVDの特典映像か何かで、実際、映画では、ターナー(クロードではなく)の作品を、意識的に参考にしたんだ…というようなことを言っていて、びっくりすると同時に「やっぱりな」と思いました。
そんなわけで、ターナーとPJのLOTR映画には、接点があったんですよね。
…で、今回の展覧会。
「カルタゴを建設するディド」はテート・ギャラリーではなくナショナル・ギャラリーにあるので、今回の展覧会にはありませんでしたが、出展されたターナーの作品を観ていると、LOTRやホビットの映画を思わせる作品がいくつかありました。
たとえば、イタリアを描いた作品や、神話の登場人物を配した風景画を見ていると、どこか理想化されたアルカディアのような美しい風景の中、遠くにかすんだ遠景が、映画の裂け谷のシーンの背景を思い出しました。
それから、全然関係ないんだけど、ヴェネツィアの風景は、やっぱりどこかエスガロスを思い起こさせます。
エスガロスは、ヴェネツィアみたいな壮麗な建物はまるでないんだけどね。
海との結婚式の場面を描いた作品を見て、なぜだかトーリンたちがエスガロスからはなれ山へ向けて船出する場面を思い出しました。
考えてみれば、ターナーもイギリス人なので、時代も描いた場所もまるで違うとはいえ、根っこの部分で中つ国の映像化に参考になる何かがあるんでしょうか。
…よく分からないけど、なんとなく通じるものがあるような気がしました。
勝手な雑感でした。

実は、昨日、神戸で開催中のターナー展に行ってきました。
ターナーは、もともとわりと好きな画家の1人なんですが、展覧会を見ながら、ふとトールキンの世界…というより、PJによるLOTRとホビットの映画との親和性のようなものを、勝手に感じていました。
そういえば、私がターナーとLOTRとの結びつきを最初に感じたのは、『王の帰還』を最初に観たときでした。
ラスト、フロドが灰色港から西へと去っていく場面…あれを観て、ターナー…というよりは、ターナーの有名な作品「カルタゴを建設するディド」の元ネタとなった、17世紀フランスの画家クロード・ロランの「シバの女王の上陸」とすごくよく似ていると思いました。
このクロードの「シバの女王の上陸」では、手前に陸地があって、両側に壮麗な建物、向こう一面に広がるのは海で、空には低い位置に太陽が描かれています。
逆光で描かれているのでドラマチックですが、その反面、荒々しさは一切なく、とても静謐な雰囲気が漂っています。
ご存知ない方はググっていただければ分かりますが、逆光・海・壮麗な建物・静謐さ、色合いにいたるまで、まさに灰色港そのものです。
さて、ターナーは、クロードと同時代の画家ではありませんが、彼をライバル視していたらしく、この「シバの女王の上陸」を完全に意識した作品をいくつか描いています。
その中の1番有名な作品が、「カルタゴを建設するディド」です。
…で、映画の中の灰色港の風景とターナーやクロード・ロランの作品がすごくよく似てると思ったものの、たまたまかと思っていたら。
LOTRのDVDの特典映像か何かで、実際、映画では、ターナー(クロードではなく)の作品を、意識的に参考にしたんだ…というようなことを言っていて、びっくりすると同時に「やっぱりな」と思いました。
そんなわけで、ターナーとPJのLOTR映画には、接点があったんですよね。
…で、今回の展覧会。
「カルタゴを建設するディド」はテート・ギャラリーではなくナショナル・ギャラリーにあるので、今回の展覧会にはありませんでしたが、出展されたターナーの作品を観ていると、LOTRやホビットの映画を思わせる作品がいくつかありました。
たとえば、イタリアを描いた作品や、神話の登場人物を配した風景画を見ていると、どこか理想化されたアルカディアのような美しい風景の中、遠くにかすんだ遠景が、映画の裂け谷のシーンの背景を思い出しました。
それから、全然関係ないんだけど、ヴェネツィアの風景は、やっぱりどこかエスガロスを思い起こさせます。
エスガロスは、ヴェネツィアみたいな壮麗な建物はまるでないんだけどね。
海との結婚式の場面を描いた作品を見て、なぜだかトーリンたちがエスガロスからはなれ山へ向けて船出する場面を思い出しました。
考えてみれば、ターナーもイギリス人なので、時代も描いた場所もまるで違うとはいえ、根っこの部分で中つ国の映像化に参考になる何かがあるんでしょうか。
…よく分からないけど、なんとなく通じるものがあるような気がしました。
勝手な雑感でした。
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