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ホビットBOFAをディープに語る③―トーリンとビルボ(その1)

2014/12/23
ホビットBOFAをディープに語る、第3回は、いよいよ真打、トーリンとビルボについてです。
…これがメインなのよ。

しかしまあ、いろいろ思うところがありすぎて、何から書いたらいいのやら。。

以下、もちろんネタばれあります↓

ホビットBOFAを観終わって思うのは、この3部作は、やっぱりトーリンとビルボの物語だったんだな…ってことです。

ティーザーやトレイラーでは必要以上にエルフ率が高かったりもして心配しなくもなかったけど、本編では、トーリンとビルボをちゃんと軸に据えて、この2人の物語を最後まで丁寧に描いてくれたのが良かった。

…思うに、トレイラーでエルフ率が高いのは、PJが本編の決定的シーンを劇場公開前に出したくない…ってのもあるんじゃないかな。
トーリンとビルボが絡むシーンは、大体において決定的シーンの可能性が高いから、宣伝ではあんまり出てこないのは分かる気がします。

ま、日本のメディアでの「分かってない」感溢れるエルフ人気はさておき…。

でもまあ、私にとって「良い映画」の条件の1つは、中心的登場人物だけじゃなく、脇役が魅力的だってことにあるので、トーリンとビルボに焦点をあてつつも、その他のキャラクターの物語が効果的に挿入されていたのも、それはそれで良かったと思うんですけどね。

さて、肝心のトーリンとビルボですよ。

映画の前半では、竜の病によって、性格が変わってしまったかのようなトーリン。

心を病んで孤立していく演技、ダークサイドの演技…リチャードさん、さすがです。
ダークサイドの演技は、ルーカス・ノースでも鍛えてるもんね(笑)

莫大な黄金への執着を示すばかりか、いくら探しても見つからないアーケン石を、ドワーフ連たちに命じてひたすら探させ(…でも、自分は探さない)、ついには仲間のうちの誰かが盗んだんじゃないかと疑いはじめるトーリン。

竜の病のせいで猜疑心が…ということになっていますが、トーリン寄りの私としては、こう思う。
つまり、猜疑心と言うけれど、実際のとこ、アーケン石は存在していて、ビルボが手元にもっているわけだから、トーリンの疑いは正当性をもっているというか、少なくともまるで根拠のないものとは言えないでしょ。
トーリンのアーケン石に対する執着、黄金に対する執着が、常軌を逸してるのは間違いないけどね。

ちなみに、このトーリンのアーケン石に対する執着…私がふと思ったのは、その背後には、コンプレックスみたいなものがあるんじゃないかな、ってこと。
原作ではそういうことは一切書かれていないし、映画でもそんな説明があったわけじゃないけど、私はなんとなくそう思いました。

というのも、映画ではたしか、アーケン石はドワーフ七氏族をまとめるために必要なのだと説明があったと思うんですが。

つまり、流浪の身であるトーリンがドゥリンの一族の正当な後継者として山の下の王として君臨するためには、その証として王家の宝であるアーケン石が必要…ってこと、ですよね?(私の理解が間違っていなければ)

実際のとこ、映画でのそののちの展開からも分かるように、トーリンは、アーケン石なんてなくても、仲間のドワーフたちやダインたちの信頼を得ていて、その人徳(のようなもの)に惹かれてみんなついていってくれるんだろうと思うんですが、トーリン自身は、あれだけ自尊心の塊みたいな性格してるくせして、自分がドワーフみんなをまとめて王になるってことに対してどこか自信がもてないところがあるように思えて。
…で、アーケン石という後ろ盾があれば、自信をもって王になれる…って思ったんじゃないかな、と。

トレイラーでも有名になったあの場面、「Will you follow me, one last time?」というトーリンのセリフ。

まともにとれば、これは、竜の病によって本来の自分を見失って、仲間のドワーフたちをも苦しめてしまったトーリンが、そんな悪夢から覚めたとき、それまでの自分がしてしまったことへの後悔から、あらためて仲間たちについてきてくれるか?と尋ねているわけですが。
あと、うがった見方をすれば、これは、PJたちがきっとトレイラーで使うつもりで、ホビット最終章についてきてくれるか…という二重の意味を込めて入れたシーンな気もしますが。

ふと考えたのは、仲間のドワーフたちに対して、命令を下すだけでいいはずのトーリンが、あえて「ついてきてくれるか?」…と、尋ねるのは、竜の病にかかってしまった自分を恥じているからだけでなく、上に書いたような自信のなさのあらわれって部分もあるのかなぁ…なんて。

そう考えると、トーリンがかかった竜の病は、遺伝とか家系というより、そういうコンプレックスとか自信のなさみたいなところにつけこまれたというか、トーリンがそういう弱さを抱えていたからこそ、竜の病にかかってしまったのかな、と思えました。

…以上、私の妄想です。
いろんな見方があると思いますが。

アーケン石に関しては、原作とは違って、映画では、ビルボの行動原理が「アーケン石への執着によってトーリンが苦しむのを防ぎたい」、「苦楽をともにしてきた仲間であるドワーフたちを助けたい」というところに明白に置かれていたのは良かったです。
…じゃないと、ほんと、ビルボの行動はちょっと理解しがたいところがあって。
戦いを防ぎたいってのは分かるけど、だからといって、交渉手段がアーケン石じゃなくてもよかったんじゃないの?ほかの方法はなかったの?トーリンの気持ちを推察できなかったの?と思えて。

ただまあ、この件に関してはやっぱり、ビルボ=善、トーリン=悪…というように単純に割り切れる話ではなく。

だって、そもそも、ビルボは、バーリンとの会話で、トーリンがアーケン石を手にしたらもっと苦しむことになるだろう…ってことを聞く前から、アーケン石を自分のポケットに突っこんで、黙っていたわけですから。

そこは、狡猾なスマウグが、ビルボにドワーフたちの誠意に対する疑いを吹き込んだから…ってところなんでしょうね。

だから、アーケン石の一件に関して、トーリンとビルボのあいだのすれ違いは、むしろビルボの側の疑いから始まっていたとも言えるんじゃないでしょうか。

むしろ、トーリンは、基本的にはビルボのことは信用していて、むしろドワーフたちを疑っていましたよね。
どんぐりのシーンでは疑っていたようですが、このどんぐりの一件で、トーリンはビルボへの信頼を深めたというか。

それだけ信頼していたからこそ、ビルボに裏切られたと分かったときのトーリンのショックはすさまじいものだった…ってことなんでしょう。
アーケン石がバルドたちの手元にあり、彼らにアーケン石を渡したのが自分であると告白したビルボに対するトーリンの仕打ちはひどいものだったけど、それだけ信頼していたということなんだと思います。

…で、どんぐりのシーンですよ。

BOFAの名シーンとの呼び声も高いこのシーン。

何が素晴らしいって、リチャードさんの瞳の演技。
ビルボがアーケン石をもっているのではないかという猜疑心に満ちた暗い瞳から、ビヨルンの庭で拾ったどんぐりを手にして、家に帰ったらそれを庭に植えるつもりだと言うビルボに心を和ませたことがよく分かる、優しくて穏やかな瞳の笑顔に変わる、その変化が素晴らしかったです。

我を失った状態のトーリンが、ほんの一瞬、本来の自分をとり戻したっていうのがこれ以上なくよく伝わって、じーんときました。
もちろん、BOFAでは、このあともこのどんぐりが、トーリンとビルボの関係の鍵となるわけですが。

さて、竜の病にかかってしまったトーリン。

最終的には、スマウグを金メッキしたあの大広間で、過去の自分のセリフや仲間たちのセリフなど、いろんな記憶がぐるぐると頭の中をかけめぐった挙句、竜の病を自ら克服しました。
これ…きっかけになったのは、やっぱり祖父のようにはならない…っていう強い思いなんですかね?

不格好な兜をぽーんと投げ捨てたのが、その象徴みたいに感じました。

不格好といえば、竜の病にかかって以後、トーリンは、エレボールの宝物の中にあったと思われる立派な鎧兜を身に着けていましたが、公開前のポスターやらなんやらの段階から、「こりゃ、似合わんな」と思ってました。
最初に見た写真なんて、合成かと思うくらいの違和感。

…でも、よく考えたら、これ、わざと似合わないような鎧兜にしてるのかもな、と思いました。
というのも、竜の病を克服したトーリンを視覚的に象徴していたのは、まず衣装だったから。

本来の自分をとり戻したトーリンが、仲間のドワーフたちの前にあらわれる場面…光(精錬所の炎?太陽光?)をバックにトーリンが登場するシーンはすんごくかっこよかったですが、そこへあらわれたトーリンは、ゴテゴテした鎧を脱ぎ捨てて、すっきりしたシンプルな衣装でした。
その瞬間、あのゴテゴテした鎧兜の違和感はすっかり消えて、「これよこれ!これこそがトーリンなのよ!」と思いました。

LOTRでのセオデンもそうだったけど、衣装で表現してるんだろうなぁ。

ちなみに、たしか原作では、きらびやかな鎧でトーリンたちが突撃してくる…というのが印象に残っているんですが、映画では、そこは鎧じゃなかったですね。
映画では立派な恰好じゃなかったけど、それでも原作のその場面に劣らずカッコよかったです。

…ま、突撃後については日を改めて書くとして。

自分をとり戻したトーリンが仲間たちのもとに戻ってくるシーン。
瞳も正気に戻っているのがよく分かって。
それに、キーリとのおでこコツンが良かったです。

…と、今日のところはこのあたりで、続きはまた次回。

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18:19 Hobbit BOFA | コメント(0) | トラックバック(0)
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